引っ越しの際には電気やガスはもちろん、住所変更などの手続きも行う必要があります。
そのため、何かと忙しく、お世話になった人への連絡は後回しにしてしまいがちです。
また、気軽に連絡できることから、引っ越しの連絡をメールやSNSで済ます人が多くなり、一方、引っ越しはがきを送る人は少なくなっています。
そのため、今回は転居した際に必ず引っ越しはがきは出した方がよいかどうか、そして、その書き方や例文も併せて紹介します。
引っ越しはがきとは、引っ越しの事実と新しい住所や近況を送り主に報告するものです。
メールやSNSも近況を報告する際には適しています。
ところが、メールのやり取りをしていない人には報告することができません。
そのため、引っ越しはがきは、メールのやり取りをしていない人や目上の人、会う機会が少ない人に送るケースが多いです。
また、引っ越しはがきは住所を記載できることから、メールのやり取りをしていない相手にも、すぐに新居の場所を知ってもらえます。
引っ越しはがきはメールに比べ、印刷や手書きなどの工程があり手間がかかります。
しかし、工程を経て引っ越しはがきを送る配慮こそが、目上の人にとって丁寧な印象を与えるのです。
引っ越しはがきは、引っ越してから1〜2カ月の間に出すことが通例です。
これは、「引っ越しました」という報告であることから、引っ越し前よりも引っ越し後である方が良いとされています。
ただし、引っ越しした直後は忙しいため、事前にはがきを購入しておくとよいでしょう。
さらに、メールで報告する人と引っ越しはがきで報告する人を、あらかじめ分けておくことも連絡漏れを防ぐコツです。
では、引っ越しはがきにはどんな内容を含めればいいのでしょうか。
まず、引っ越しはがきには、「報告とその理由」を書きます。
突然の引っ越しである場合には相手を驚かせてしまうこともあるため、配慮のある文を心がけることが大切です。
次に「来訪を願う言葉」を記載し、その場合、「お近くにお越しの際は、お気軽にいらしてください。」
というように、押し付けがましくならない表現が理想的です。
そして、文の最後に日付と(〒を含む)引っ越し先の住所を付け加えます。
引っ越し先の住所は、宛て名書き欄にも書くことが出来ますが、文の最後に加えることで見やすさが増します。
また、電話番号を追記することも大切です。
携帯電話のみで変更のない場合でも改めて記載する方がよいとされています。
電話番号が変更しているか、していないかを明確にすることで、相手に安心感を与えることができるからです。
さらに、家族が居る場合は、家族全員の名前を書くことも重要になります。
引っ越しはがきに含める内容は多くありますが、なるべく分かりやすく書くことがコツです。
そのためには、引っ越しはがきでよく使われる、文章表現がよいでしょう。
たとえば、タイトルは「引っ越しのお知らせ」という一般的な表現だけでなく「引っ越しました!」などの少しくだけた文面も人気です。
次に書く必要のある時候の挨拶は、「拝啓○○の季節となりましたが皆様にはお元気でお過ごしのことと存じます。」
という表現や「拝啓○○の候益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。」という言葉が使われます。
○○の箇所は9月であれば「初秋の候」3月であれば「早春の候」となり、季節ごとに違う表現が特徴です。
時候の挨拶は親しい人の場合、割愛しても良いとされています。
引っ越しの報告や理由は、出来るだけ自慢にならないような文面が望ましいです。
「憧れのマイホームを建てました」という表現は自慢とも捉えられてしまいがちです。
「子供が小学生になり」や「小さな家を構え」などの表現が相手への配慮になります。
新居の説明は分かりやすいことも大切ですが、「自然が豊かで静かなところです」という表現でもよいでしょう。
また、「お近くにお寄りの節は、是非ご一報ください」という来訪を願う言葉も添えることで、よりよい文面になります。
引っ越しはがきの例文はさまざまありますが、一般的な例文を紹介します。
「引っ越しのお知らせ
拝啓 陽春の季節を迎えましたが、皆様にはお元気でお過ごしのことと存じます。
さて、このたび、こどもの成長に伴いまして、○○沿線の○○駅から徒歩○○分のマンションに引っ越しました。
お近くにお越しの節は、お帰りにでもお立ち寄りください。
令和○○年○月○日 新住所 電話番号 名前」
親しい人に送る場合は、なるべくシンプルな文面することも大切です。
「引っ越しのお知らせ
拝啓 ○○の侯、ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
この度、私どもは下記に転居しましたのでお知らせいたします。
お近くにお越しの際にはぜひお立ち寄りください。
敬具。
【日にち、新住所名前】」と書いた後、近況を付け加えることもできます。
例文を印刷し、近況は手書きにすることで親しい人だけでなく目上の人にも送りやすい引っ越しはがきになるのです。
また、住む地域が変わった場合「○○(地域名)に引っ越しました」と記載すると分かりやすくなります。
マンションであれば「○○○のマンションに引っ越しました」と説明することもよいでしょう。
1人1人に近況報告や新居説明をするならば、手書きもよい方法です。
しかし、時候の挨拶や新住所などは決まりきった表現になります。
それに、あらかじめ決まっている表現を1枚1枚書くのは大変なうえ、時間もかかるため「忙しくて引っ越しはがきを出せなかった」という可能性も考えられます。
そこで、そのような場合には、「筆ぐるめ」が便利です。
筆ぐるめには年賀状だけでなく、引っ越しはがきのテンプレートも豊富にあります。
さらに、タイトルや簡単な挨拶も添えられているため、忙しい引っ越し中でもすぐに作成できます。
「筆ぐるめ公式ストア」で最新版の『筆ぐるめ』をご購入いただけます。
素材も機能もフル搭載版の他にも、宛て名印刷だけの『筆ぐるめ』もあります。ご自身にあった『筆ぐるめ』をご購入ください。