夏の暑い時期になかなか会う機会のない方に自身の近況を伝えたり、体調を気遣ったりするハガキに「暑中見舞い」と「残暑見舞い」があります。
「暑中見舞い」と「残暑見舞い」非常に似ていて、同じものなのではないかと思っている方も多いですが、この2つは明確に異なるものになります。
「暑中見舞い」と「残暑見舞い」には一体どのような違いがあるのか、どのように使い分けたり文例を考えれば良いのかなどについても紹介していきます。
「暑中見舞い」と「残暑見舞い」ですが、はっきりと明確に違う部分もあれば、ほぼ共通している部分もあります。
ほぼ共通している部分としては、夏の暑さの厳しい時期にハガキを送る相手の体調を気遣ったり自身の近況を伝えるというものです。
では、明確に違う部分はどこになるのかというと、「暑中見舞い」と「残暑見舞い」の出す時期になります。
暑中見舞いは夏の前半に送るのが一般的で、残暑見舞いは夏の後半に送るのが一般的なものになります。
この時期というのが最大のポイントになるもので、暑中見舞いの返礼においても送るタイミングによっては残暑見舞いに切り替える必要があるなど、暑中見舞いや残暑見舞いを出す場合には、細かい日にちについても注目しておかなければなりません。
また、暑中見舞いと残暑見舞いでは、ハガキに書く文の内容も異なってきますので注意が必要です。
構成そのものは似ているのですが、それぞれに合わせた書き方が存在します。
「暑中見舞い」と「残暑見舞い」の時期ですが、暑中見舞いに関しては大きく分けて3つのタイミングが存在しています。
1つ目が夏の土用(立秋前、約18日)~立秋の前日(8月7日ごろ)で、夏の土用は年によって異なりますので毎年カレンダーなどで確認する必要があります。
2つ目は、小暑~立秋の前日(7月の上旬~8月の初旬)で、3つ目が梅雨明け~立秋の前日(8月の初旬)となっています。
つまり、この3つのタイミングまでは暑中見舞いの時期ということになります。
したがって、暑中見舞いから残暑見舞いに代わる時期は8月の初旬で、具体的には立秋から切り替えるというのが一般的と言えるでしょう。
また、残暑ということを考えると9月や年によっては10月でも暑い時がありますのでその時期に送っても良いのかと思う人がいますが、「残暑見舞い」として送る場合には8月中に送るのが一般的となっています。
遅くても8月中に届くように送らなければなりません。
友人や知人から暑中見舞いを貰った場合どのようにすれば良いのでしょうか。
基本的に暑中見舞いを貰った場合には、返礼を出すのが礼儀となっていますので返礼を出しましょう。
返礼の場合、一般的な暑中見舞いの文だけでなく頂いた事に対するお礼を書く必要があります。
具体的には「ご丁寧に暑中お見舞いをいただきまして、恐れ入ります。」
「ご丁寧なお見舞い状をいただきまして、誠に恐縮に存じます。」
「このたびは暑中お見舞いをいただき、ありがとうございました。
おかげさまで家族一同元気に過ごしております。」
などと書くのが一般的です。
これらを基本に、相手に合わせて若干の変更を行えば問題ないでしょう。
ただし、返礼のタイミングには注意しなければなりません。
暑中見舞いを貰ったタイミングが遅かったり、返礼を出すのが遅れてしまい立秋を超えてしまう場合もあります。
その場合は、暑中見舞いとしてではなく残暑見舞いに切り替えて送った方が良いです。
暑中見舞いと残暑見舞いの書き方ですが、基本的な文の構成は一緒です。
具体的には、最初に冒頭の挨拶が来て、次に時候の挨拶や先方の安否を気づかう言葉を書きます。
そして差出人の近況の報告やお礼、お知らせなどを書き、先方への気づかいの言葉と終わりの言葉の大きく分けて4つの構成になっています。
では挨拶文ですが、暑中見舞いの場合は「暑中お見舞い申し上げます」で、残暑見舞いの場合は「残暑お見舞申し上げます」に変わります。
安否を気遣う言葉は、「暑さ厳しき折柄、くれぐれもご自愛のほどお祈り申し上げます。」
「猛暑が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。」
などとなり、残暑見舞いの場合は「立秋とは名ばかりの暑い日が続きますが、どうぞお元気で過ごされますよう。」
「炎暑が続き本当の秋が待ち遠しい毎日ですが、お元気でいらっしゃいますか。」
になります。
文末の日付は、暑中見舞いの場合「○年盛夏」、残暑見舞いの場合「○年晩夏」などとします。
暑中見舞いや残暑見舞いでは、「拝啓」などの頭語や「敬具」などの結語は使用しません。
「暑中見舞い」と「残暑見舞い」を正しく使い分けるのは大人のマナーになりますので、しっかりと出す時期や内容について把握しておくことが大切です。
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